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2008年05月22日

【オリナスコラム】地方中小企業再生!<第2回>あなたの会社の経営力は大丈夫ですか?

緊急取締役会で経営の厳しい実態が明らかに~自己資本比率、債務償還年数、借入金利子率に注意せよ!

 

 池溜氏が経営する中小企業は年商10億円で従業員は40名。今回の短期借入金資金の5000万円がうまく運ばなければ、資金繰りが回らない。そんな中、メイン銀行優秀支店の槍増氏から得た回答は、想定外の悪夢だった。これまで業容拡大とともに、メイン一行取引だけでなく、5行(※1)と付き合ってきた。一体どうしたことなのか?

 

前回のあらすじ;地方中小企業の経営者 池溜(いける)氏とは、決算書を携え、7月
末に迎える運転資金の借り換えをしようとメイン銀行優秀支店の槍増(やります)氏を訪
問。池溜氏がメイン銀行優秀支店の担当者、槍増氏に対し、“赤字”決算の状況報告を行
った後の対応はつれないものだった。そして、いつもなら“OK!ですよ”と愛想のいい
置家(おけ)支店長の同席もない・・・後日、“借り換えはできない”との回答があり、

再生支援機関の紹介を受けた。「“再生”・・・(絶句)」


 

  悩んだあかつきに、一週間ほど前に聴いた経営講演会の講師を務めた経営コンサルタント谷氏にアドバイスを受けることにし、それに合わせて、緊急取締役会で対策を協議することにした。
 
(経営者 池溜氏) おはようございます。今回はメイン銀行から運転資金借り換  えができないとの回答を受けて、緊急取締役会で対応を練りたいと思います。しかし、30年もメイン銀行と取引をして、こんな回答はなかったので私自身も当惑しています。そこで、経営コンサルタントの谷氏にいろいろと教えて頂こうと思います。どうぞよろしくお願いします。


(経営コンサルタント 谷氏) こちらこそ、今日はよろしくお願い致します。
  では、早速、進めましょうか?まずは、経理部長の其池(それいけ)さん、今回は赤字決算ですが、今回だけですか?


(経理部長 其池氏) いえ、一昨年に3期ほど連続で・・・。


(経営コンサルタント 谷氏) えっ、3期・・・それで前期は黒字、今期が赤字ということですね。すると、現在、純資産はどうなっています?


(経理部長 其池氏) はいっ・・・申し上げにくいのですが、今回の赤字決算で
さらに増え、5000万円の債務超過状態になってしまいました。こちらが、決算書です。


(経営コンサルタント 谷氏) どれ拝見させて頂きます。


自己資本比率はマイナスということですね。なるほど、前期は、期末たな卸資産の増加で売上総利益率がアップし、その他の科目はおよそ前年並みですね。それで、黒字を確保。しかし、今期は税引後経常利益が赤字か。
ところで、立派な建物なのに、減価償却費が100万円ほどしか経費になっていないようですが、他に固定資産の未償却額はありませんか?そして、有利子負債の残高、平均残高に対する借入金利子率(※2)はどれくらいですか?


(経理部長 其池氏) ・・・実は、今年度は、赤字を抑えなければと思い、減価償却費当年分で500万円を計上しておりません。そして、有利子負債の残高は2億円、借入金利子率は3%ぐらいです。一昨年の投資の元本返済が今期決算で丸々入っていまして、なんとか、返済だけは滞らないようにしているのが現状です。


(経営コンサルタント 谷氏) そうですか。借入金利子率が3%という評価は厳しいですね。普通預金の残高は月商の三分の一。そもそも資金繰りがきつい。
さらに、お聴きしていた赤字額は500万円に、固定資産の未償却額500万円を加算すると、実質の税引後経常利益は1000万円の赤字ということですね。
現状、欠損金が5500万円ほどだから、実質、6000万円の欠損。有利子負債をフリーキャッシュフロー(税引後経常利益+減価償却費)で割った債務償還年数(※3)は、2億円÷100万円(△500+600)万円で、200年。これでは、メイン銀行から“再生”と言われても仕方がないぐらい厳しいですね。
  実は、当局が金融機関を検査する際の「某検査マニュアル」では資金を借りている企業の“債務者区分”の基準を設けています。それで、メイン銀行さんからみた御社の格付けはぎりぎり「要注意先」か「要管理先」で事業継続には、懸念がないけれども、今後の管理の仕方に注意を要すると見ている可能性があり、メイン銀行も債権額の約15%は引当金を積んでいるでしょう。
これで一度でも元本返済に延滞があると、銀行によっては、「破綻懸念先」として格付け、元本と利息が回収できない懸念があるとして債権の約75%を引当金として積まねばならず、場合によっては債権回収に動くこともあるでしょう。
これから、他の3行にも決算報告に行かれると、同じように厳しい見方が広がるでしょう。ところで、この会社の広大な敷地が貸借対照表に計上されていませんが、どなたの所有になりますか?


(経営者 池溜氏)
はい、私個人が会社に貸しておりますが、すでにメイン銀行の担保に入れています。他の3行にも、個人所有の不動産を担保に入れ、実勢評価は2億円近くあると思います。また、私個人の“現金”は“代表者勘定”で会社の運転資金に貸し出しています。
あの・・・先生、今後、我々はどうしたらよろしいでしょうか?


(経営コンサルタント 谷氏) いずれにしても、メイン銀行からの支援姿勢はあるようです。3ケ月間時間を頂き、金融機関さんに納得してもらえる再生計画の策定に着手しましょう。その間、その5000万円の借り換え分も含めて、元本返済を止めて頂くよう要請して下さい。
  決算書及び科目明細、固定資産の減価償却一覧、税務申告書を3期分、定款、会社案内等の書類を携え、再生支援機関の窓口に行きましょう。
それから、当面、Newマネーは期待できないので、目先の資金繰りを念入りにチェック。”入るを計りて、出るを制す“です。    (次号に続く)
 

▼△▼【まとめ】金融機関との協調関係をチェック!

1.債務償還年数(有利子負債/フリーキャッシュフロー)は10年以内ですか?

2.自己資本比率(純資産/(負債+資本)は2730%が目標!

3.借入金利子率(支払利息割引料/(有利子負債+社債+受取手形割引高)はあなたの会社の代表的なリスク格付け評価!



    1;中小企業白書2007年版によると、中小企業は複数の金融機関との取引がほとんど。従業員21~100人の中小企業の取引状況をみると、34.5%が4~5行、28.3%が6~10行、18.5%が3行、10.8%が2行、2.9%が1行、5.0%が11行~の順である。
    2;同白書によると、中小企業(全産業)の借入金利子率は2003年が0.8%、2004年が1.5%、2005年が1.5%となっている。
    3;同白書によると、中小企業(全産業)の債務償還年数は2003年が16.7年、2004年が11.7年、2005年が11.5年で、およそ10年超となっている。
   また、同データにより企業の安全性を示す自己資本比率は、2003年25.6%、
2004年26.5%、2005年27.4%となっている。債務超過とはこの比率がゼロ未満になることをいう。
 

            

by 21世紀経営クラブ 株式会社オリナス 谷口行利

 

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【オリナスコラム】プレゼンテーション物語<第18話>あがらずに話す

いよいよ工業展示会の当日。
エコ・フレンドリー社のプレゼンテーションは午後からです。
前日までしっかり準備して、なんどもプレゼンの連取を重ねてきたメンバー達。
けれど発表者である河野くんはどうやら不安げな様子。
一体どうしたのでしょうね?

登場人物

浜田部長:エコ・フレンドリー社の営業部長 柔和な性格
清水課長:エコ・フレンドリー社の営業課長 物事をスパスパ切るのが得意
大野さん:エコ・フレンドリー社の総務女性 不安性な性格
河野くん:エコ・フレンドリー社の営業担当 広報の腕はピカ一なのだが…
古谷さん:プレゼンテーションアドバイザー 穏和な中にも厳しい言葉が特徴


いよいよ工業展示会の当日。
エコ・フレンドリー社のプレゼンテーションは午後からです。
前日までしっかり準備して、なんどもプレゼンの連取を重ねてきたメンバー達。
けれど発表者である河野くんはどうやら不安げな様子。
一体どうしたのでしょうね?

河野くん「う~っ、緊張する~っ」
大野さん「あら、お調子者の河野くんらしくないじゃない。
     いつもだったら『こんなのへのカッパさ!』みたいなこと言ってたくせに。
     以外に度胸がないのね。
     聞いてる人なんかカボチャだと思えばいいのよ」
河野くん「うるさいなぁ。
     今回は会社が総力を挙げて取り組んでることだし、前回の失敗のようになることは許されないんだから。
     緊張せずにはいられないよ」
清水課長「河野くん、調子はどうだ?
     こっちはいつお客様が来ても大丈夫なように、万全の対瀬で待ち望んでいるからな。
     期待してるぞ」
河野くん「課長~っ、そんなにプレッシャーかけないで下さいよ。
     あ~、さらに緊張してきたじゃないですか。
     これで途中でとちったらどうしよう…」
浜田部長「なんだなんだ、河野くんどうしたんだ?
     いつもの君らしくないじゃないか。
     まぁお茶でも飲んで落ち着きたまえ」
河野くん「は、はぁ…でもなんか落ち着かないんで、ちょっと他のブースを覗いてきます」
大野さん「河野くん、大丈夫かなぁ…」
古谷さん「こんにちはー、調子はいかがですか?」
浜田部長「あ、古谷さん、よくおいでいただきました。
     いやぁ、おかげさまで展示ブースも独特のものができましたし、お客様の受け入れ態勢も万全です。
     けれど困ったことが起きましてね」
古谷さん「え、どうかしたのですか?」
大野さん「実は肝心の河野くんがやたらと緊張しまくってて。
     ホント、肝の小さい男だわ。
     こりゃ街がなく本番であがりまくってとちっちゃうわ」
古谷さん「なるほど…で、肝心の河野さんは?」
清水課長「落ち着かないからって、他のブースを見学に行っちゃいましたよ」
古谷さん「そうですか…確かエコ・フレンドリー社のプレゼンは午後からでしたよね。
     それならまだ十分時間あるな。
     すいませんが河野さんに連絡取れますか?」
清水課長「えぇ、携帯に電話してみます」

ここで河野くんの居場所がわかりました。
どうやら午前中の部で行われている他社のプレゼンを見に行っているようです。
古谷さんは早速河野くんの元へ。
河野くんを見つけた古谷さんは小声で話しかけます。

古谷さん「河野さん、河野さん」
河野くん「あ、古谷さん。
     よかったぁ、なんだか古谷さんの顔を見たらホッとしましたよ。
     なにしろ他社さんのプレゼン、結構うまくて。
     ちょっと自信なくしてるんです」
古谷さん「そうだと思いました。
     ちょっと外に出ましょう。
     いまから河野さんに秘策を授けますので」
河野くん「え、秘策ですか!
     願ってもないことです。
     ぜひお願いします」

プレゼン開場を一旦でて、近くの休憩所に座り込みました。
果たして古谷さんは河野くんにどんな秘策を授けるのでしょうか。

河野くん「とにかくうまくやれるか緊張しているんですよ。
     大野さんはカボチャだと思えばいい、なんて言ってるけど。
     実際にそんなふうに思えるわけないじゃないですか」
古谷さん「その通りですよね。
     私から言わせればそれはむしろ逆効果です。
     相手を生きている人間だと思えばこそ、プレゼンは成功するものなんですよ。
     では秘策を授けますのでよく聞いてくださいね」
河野くん「あ、はい、お願いします」
古谷さん「秘策は二つあります。
     まずは昼休みになったら、一度プレゼン会場に行って発表する場に立ってみて下さい。
     そしてその光景を目に焼き付けた後、目をつぶって自分が発表する場面をイメージするのです」
河野くん「発表の場をイメージ、ですか?」
古谷さん「はい、これはイメージトレーニングです。
     最初から最後までイメージする必要はありません。
     出だしの部分と終わりのところ、そしてバズに導く場面。
     そして最後に自社ブースに誘導する場面。
     この程度でいいでしょう。
     これを繰り返しイメージしてみて下さい」
河野くん「でもイメージだけで大丈夫なんですか?」
古谷さん「これはとても効果が高いんです。
     大脳というのは経験した記憶とイメージした記憶の区別がつかないそうです。
     つまりイメージすることですでに経験したことになります。
     人は経験を何度も繰り返すと、緊張も取れてうまくいきやすくなるんです」
河野くん「いわゆる場慣れってやつですね」
古谷さん「そう、その通りです。
     何度も練習してうまくいかないのは、頭の中で失敗イメージをつくってしまうからなのです。
     だから今のうちに成功イメージを焼き付けて下さい」
河野くん「なるほど、それでもう一つは?」
古谷さん「はい、こっちは話をするときのコツです。
     開場全体を見ずに、見るポイントを3点に絞って下さい。
     左、真ん中、右です。
     そしてどこを見るのかというと、一番反応の高いお客様です。
     よくうなずいてくれる人なんてのがいいでしょう。
     その3点を交互に見ることで、会場にいる人は自分の方を向いてくれていると感じてくれます。
     さらに反応のいい人だけを見ることによって、河野さんも安心して自信を持って話をすることができますよ」
河野くん「なるほど、反応のいい人3点だけを見る、か。
     これなら何とかできそうですよ。
     だんだんと自信が持ててきました。
     ありがとうございます!」

河野くんはどうやら自信を回復したようです。
おかげで昼食は弁当を二人前食べたほどですから。
そして昼休みは早速言われた通りプレゼン会場に行ってイメージトレーニング。
その様子を見て、古谷さんや他のメンバーも安心することができたようです。

<続く>


●今回のポイント
1.相手をカボチャだと想っても、プレゼンの時の緊張感は抜けない
2.事前のイメージトレーニングで体験を繰り返す
3.プレゼン中は反応のいい人3点のみに視線を向ける


さぁ、古谷さんから秘策を授けられた河野くんはうまくプレゼンをこなすことができるのでしょうか。
そして自社ブースへとお客様を導くことができるのか?
物語はいよいよクライマックスに近づいてきます。
この結果は次回のお楽しみです。


 

コーチ ユーアンドミー 古賀 弘規(オリナスパートナー)

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【オリナスコラム】コーチングコラム<第42回>コミュニケーションっていろんな形があるんだね

コミュニケーションって?

今までこのコラムではさまざまなコミュニケーションの形やポイントをお伝えしています。ですが今回は、ここでコミュニケーションそのものを一度見直してみようかと。そもそもコミュニケーションの定義って何?

辞書によると「人間が互いに意思・感情・思考を伝達し合うこと」となっています。
なるほど、相手に伝えることがコミュニケーションか。
実はそれだけではダメなのです。ここで重要なのは「互いに」というところ。
コミュニケーションには「双方向」というものが必要なのです。
上司は部下とコミュニケーションが取れていると思っているが、部下はそうは思っていない、なんて話もあります。
これは、上司は一方的に何かを伝達することで満足しているのでしょう。これはコミュニケーションとは言えませんね。
今回は具体的なコミュニケーション手段について、少し考えてみましょう。さて、どんなものが飛び出してくるのかな?


これは知っていますよね

よく研修で私が質問すること。
「コミュニケーションにはどんな方法がありますか?」
さて、あなたはどう答えますか?

・会話 これは基本ですね
・電話 顔が見えないけど大丈夫
・メール 最近のものですね
・手紙 やはり手書きがいいかな

 このあたりはすぐに思いつくでしょう。この他にも

・アイコンタクト スポーツですね
・ジェスチャー これも有効です
・モールス信号 言葉の代わりだね
・手旗信号 これも同じかな

だんだんアナログになってきました。
では昔はどんなものがあったのか、これも考えてみましょう。

・たいこ 音で遠くへ伝達です
・のろし インディアンかな?
・伝書鳩 手紙の原点

最後は冗談のようにも見えますが、昔は大まじめにこれでコミュニケーションをとっていたのです。
特に戦国時代なんていうのはそうですよね。
ここでみなさんに理解してもらいたいのは、今取っているコミュニケーションの手段が全てではないということ。
さまざまなメッセージが日常に潜んでいるのです。


こんなのもメッセージ

ではどんなのがメッセージなのでしょうか?

・本や雑誌などの文章
これは著者からのメッセージ
これを読者がいかに読みとるかがポイントですね

・募金
助けて欲しい人からのメッセージにこちらが応えるもの。
これも考えようによっては双方向です。

・献血や献体
これも助けて欲しい人からのメッセージに自分の体で応えるものですね。

・講演会
一見すると講演者からの一方的なメッセージに見えますが、講演者としては自分のメッセージに聴き手が行動で示してくれることで、双方向にもなるのです。

探せば他にもまだまだ双方向のコミュニケーションになり得るものはたくさんあります。
さまざまなコミュニケーションの形を探して、あなたもその声に反応してみませんか?
きっと何かが変わっていきますよ。

 

コーチ ユーアンドミー 古賀 弘規(オリナスパートナー)

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