【オリナスコラム】プレゼンテーション物語<第12話>次を読ませるストーリーを
登場人物
浜田部長:エコ・フレンドリー社の営業部長 柔和な性格
清水課長:エコ・フレンドリー社の営業課長 物事をスパスパ切るのが得意
大野さん:エコ・フレンドリー社の総務女性 不安性な性格
河野くん:エコ・フレンドリー社の営業担当 広報の腕はピカ一なのだが…
古谷さん:プレゼンテーションアドバイザー 穏和な中にも厳しい言葉が特徴
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エコ・フレンドリー社の一押し商品であるフレンドリーソイルのキャッチコピーを考えるメンバー。
コピーライター気分でいろいろな案が飛び交う中、いよいよプレゼンテーションの中核となる部分に迫ってきました。
浜田部長
「いやぁ、いろんな案が飛び出して、どれにしようか迷ってしまうな」
河野くん
「部長、ボクはこの『お父さんの日曜大工でステキなお庭』ってのが気に入っているんですよねぇ」
大野さん
「私はどちらかというとこっちの『夏の暑さもなんのその 手軽にステキに快適ライフ』ってのがステキだと思うんだけど」
清水課長
「何を言う。こっちの『なんでもないお庭があなたの手で大変身!』がいいに決まっているだろう!」
古谷さん
「まぁまぁ、そんなにもめないで。どれもこの商品の特徴を見事にとらえているのは確かですね。 河野さんのは施工性を、大野さんのは環境適応性を、清水課長のはデザイン性をうたっているものですよね。
どれを選ぶかで、その先のプレゼンテーションの中身が大きく変わるのは間違いありません。そこで私からの提案なのですが」
浜田部長
「なんでしょうか?」
古谷さん
「別に一つに固定する必要もありませんよ。三種類つくって、どれが反応がよいかを見てみるというテストも大事です。こういったものはつい作り手の満足感で進んでしまいがちですから。
そこに陥らないように、それぞれで少量のチラシやDMをつくって、その反応率で今後の戦略を決定するということも必要です。いきなり大きな額を投資するよりも、回り道に見えますがより確実性を高めた方がいいですからね」
大野さん
「よぉし、三つのパターンで勝負ってわけね。負けないわよぉ~」
浜田部長
「こらこら、私たちの中で勝負してどうしようというのかね。ここはチームワークで三つともよりよいものをつくろうじゃないか」
大野さん
「てへっ、確かにそうだわね。だったら次にどうすればいいの?」
古谷さん
「そうですね、とりあえずまずは一つを取り上げて具体的に進めていきましょう。じゃぁ今回は河野さん一押しの『お父さんの日曜大工でステキなお庭』でいきましょう」
河野くん
「やった!で、具体的にはどう進めればいいのですか?」
古谷さん
「河野さん、私と最初に会ったときのアメのこと覚えていますか?
河野くん
「あ、確か興味を持ってもらうための話しの流れをつくるってことでしたよね。えっと、確かここにメモしておいたんだ。
最初は不満点をあおって、その解決策として商品を提示する。
相手が興味を持ったら、具体的な内容を話す。
最後はその商品が手に入りやすいことを示す、でしたよね」
古谷さん
「さすがですね。その流れに従って一枚のチャートを考えてみましょう。チャートとは展示会などでお客様にアピールする展示パネルだと思ってもらってかまいません」
清水課長
「まず最初は不満点をあおる、でしたね。これはコンクリートや砂利、芝生なんかの不満点になりそうなところをあげていけばいいのかな」
古谷さん
「そうです。ここで先ほどブルーオーシャン戦略を立てるときに作ったグラフが役に立ちます。
ここで不満点としてあげるのは、この商品では得点が高いところに限定して下さいね。でないと次の解決策につながりませんからね」
河野くん
「あ、わかった。
今回は施工性がテーマだから、特に施工のやりにくさや難しさに焦点を当てればいいんだ」
古谷さん
「さすがですね、その通りです。
例えばコンクリートだとプロに任せないといけないとか、乾くのに時間がかかるとか。
芝生だと時期を選ばないといけなかったり、根が付くように土を入れたりということがあげられますね」
大野さん
「あ、ここで困った顔をしたお父さんのイラストを載せるのもいいな」
清水課長
「ついでにお財布の中身に困っているお母さんのイラストもいいかもしれないぞ」
古谷さん
「お、なかなかいいアイデアじゃないですか。
では次に解決策としてこの商品の施工性の良さをアピールしましょう」
河野くん
「この商品は均一にまいて、水をかけて、ちょっと表面をならしてやるだけでOKだからなぁ。
そう考えたら時間もかからずにお手軽だよね」
浜田部長
「お、今みたいな話し口調で説明するのもいいな。そうなるとなんかキャラクターが欲しくなるな」
古谷さん
「いいですねぇ。説明口調ではなくそうやって見る人が気軽に読めるような工夫も必要ですね。
今度はそのお手軽さを先頭に、環境適応性の高さやデザイン性、さらにはその技術的な裏付けなどを解説するといいでしょう」
浜田部長
「でも、ここでそんな難しい話しをもってきてもいいのでしょうか?」
古谷さん
「大丈夫ですよ。
ここまで読んでくれる人は、すでにこの商品に興味を持ってくれた人ですから。
逆にここでしっかりとこの商品について説明する事が必要です。
パンフレットだったら、ここでは多少説明口調にしたり、文字を小さくしてもかまいませんよ。
ほら、車のパンフレットがそうでしょう。
自分の欲しい車だったら、たとえ文字が小さくてもそのパンフレットを隅々まで読んでしまうでしょう」
河野くん
「あ、それわかりますよ。今ボクはハードディスク付きのDVDレコーダーが欲しいんですけど、カタログを見比べるためにどんな細かな機能も見逃さずに比較していますから」
大野さん
「あら~、それ買ったら今度見たいテレビ録画よろしくね♪」
河野くん
「えぇ~っ、おまえのために買うんじゃねぇんだからな!」
古谷さん
「あははは。でもこうやってキャッチコピーからその流れを考えて作ると、思ったよりも簡単に魅力のあるものが作れると思いませんか?」
浜田部長
「そうですね。私たちはつい中身の、しかも説明のところから表現しようとしたから失敗したのですね」
自分たちが作ったプレゼンテーションの資料の反省点をふまえつつ、新たに作成した資料の流れに感心する一同であった。
<続く>
●今回のポイント
1.キャッチコピーはいきなり一つに絞らず、テストをして反応率を見て決定する
2.流れの最初は読みやすく、親しみやすいもので導入を促す
3.説明部分になれば、ここを読む人は興味を持っているのでより専門的に詳しく伝えて良い
エコ・フレンドリー社の面々はストーリー性の大切さをあらためて感じているようです。
次は見せ方の問題。
ただ単に文字や絵を羅列してもダメ。
どんな工夫をすればより効果的になるのでしょうか?
それは次回のお楽しみです。
コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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