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オリナスコラム【第18回】 “緊急情報”会社法を利用した「振り込め詐欺」 (H18.6月)

 2006年5月1日施行された会社法では実務上の混乱を避けるために、登記についてはほとんど変更する必要がないように手当てされている。ところが、やはりと言おうか司法書士などと偽って必要のない登記を必要だとして登記費用の振り込みを請求する「振り込め詐欺」が発生しているようである。

 法務省のホームページで説明されているが、大多数の会社については、会社法施行に伴い新たに登記をする必要はない。しかし、会社法の施行日から6ヶ月以内になさなければならない登記事項が若干存在する。

株式会社については、

1. 株式の買い受け又は消却に関する定款規定がある会社は、発行する各種類の株式の内容の登記、発行済み株式の総数とその種類及び、種類ごとの数の登記、当該株式が新株予約権の対象である場合は、新株予約権の登記の変更登記

2. 委員会等設置会社を除く商法特例法上の大会社の定款には、監査役会及び、会計監査人を置く旨の規定があるものとみなされるため定款変更は必要ないが、監査役会設置会社である旨、社外監査役についてその旨、会計監査人設置会社である旨及び会計監査人の氏名又は、名称の登記

3. 委員会等設置会社の定款には、会計監査人を置く旨の規定があるものとみなされるため定款変更の必要はないが、会計監査人設置会社である旨及び、会計監査人の氏名又は名称の登記

4. 消却自由の定めがある新株予約権が整備法施行の際に発行されている場合、その内容に応じて取得条項付き新株予約権とみなされるため、当該新株予約権につき取得事由などの変更登記を会社法施行日から6ヶ月に行う必要がある。

有限会社については、

 定款に議決件数又は、議決権を行使できる事項(有限会社法39条1項)、ただし、利益の配当(同44条)、残余財産の分配(同73条)の規定による別段の定めがある場合、その定めが属人的なものではなく、持分に関するものであるときは、これらは会社法上の種類株式とみなされるため定款変更の必要はないが、会社法施行から6ヶ月以内にみなされた株式の種類、内容及び、種類ごとの数を登記しなければならない。

  以上の事項については登記の必要があるが、これ以外の事項については、登記官が職権で登記することになっている。今回の会社法は従来の体系を大きく変える部分が少なくないので、実務家も法規定の解釈、運用についてわからない部分や迷いが生じる部分も多いようである。この機に乗じて振り込め詐欺を画策する輩も発生しているので、くれぐれも引っかからないように十分に注意をする必要がある。