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2006年06月28日

オリナスコラム【第23回】 もうちょっと考えて行動してくれねぇか そう嘆く前に

あいつは何も考えとらん!

管理職とか経営者の方からよく聞く言葉にこんなのがあります。「あいつは何も考えとらん」いくらやり方を教えてもマニュアル通りのやり方しかやらない。

何か起こったときには臨機応変に対応することができず、常に上司である自分に聞いてくる。

教えるほどのことでもないと思っていたが、いざやらせてみるとこんな事もできないのかというレベル… これは子育てでも同じような場面が出てきますよね。

こちらがわかっていることだし簡単なことだから、相手も当然わかっているだろう。そう思ってやらせてみたら全然ダメだった。

これ、どうしてなんでしょうね?

なぜ人はこちらが思った通りに考えてくれないんでしょうね?

実はこれ、相手に問題があるのではなく、コミュニケーションをとるあなたに問題が潜んでいたんですよ。

それは一体どんなことなのか?

 

考えさせていないのはあなた

普段から考えるクセをつける。これ、実は普段のコミュニケーションが大きく左右します。

つまり普段から相手に考えさせているか、これがポイントになるんです。

思考というのはクセがあります。いつも誰かから指示命令されて動いていると、今度は指示命令されないと何も動けなくなる。これ「指示待ち症候群」とも言われていますね。

またAにするかBにするかを迷っている人に「Aの方がいいからこちらにしなさい」とアドバイス。これも考えるクセを奪っていますね。

それが続くと、考えずに何でも人の決定に従ってしまう。 さて、これらは誰に責任があるのでしょうか。

はい、もうおわかりの通り指示命令、または決定しアドバイスをするこちらに責任があるのです。人は楽な方楽な方へと動きたがります。

誰かが指示したり決定してくれたりすると、責任が生じないので気が楽なんです。これを繰り返すから、思考から考えるクセを奪っちゃう。

これは困りましたね…。ではどうすればいいのかな?

 

考えさせるには

考えないクセがついているのだったら、今度は考えるクセをつけてもらいましょう。

そのためには「質問」が有効に機能します。ほら、質問されたら誰だって答えを考えるでしょう。

一度は頭を動かすんですよ。そして答えを絞り出す。 基本的な受け答えを質問中心にしてみて。

そうすることで相手は次第に考えるクセがついてきます。

「でも『わからん』とか『思いつかない』って答えるんですよ」 はい、考えて考えて出た結果がそれであればOK。それが相手の出した答えなんだから。

そんなときには角度を変えてこちらから質問し直してみて。

また、相手が考えているときに黙り込んだりしますよね。このときには絶対に口を出してはいけません。 相手が口を開くまでひたすら待ちましょう。

肝心なのは「自分で考えて答えを出す。そのクセをつけること。」

これからの社会、自分で考えて行動しなければ生き抜けない時代です。

あなたの部下や子どもを本気で育成したければ、まずは質問で考えるクセをつけさせること。そしてどんな答えでも受け止めること。 これが人財教育なのですよ。

コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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オリナスコラム【第22回】 時間を大事にすると、人とお金が寄ってくる

最低限度のマナー

先日、こんな話を聞きました。「社会に出たばかりの新人は、まだ学生気分が抜けずに時間を守るって意識が低いんですよ。研修開始時間になっても席に着こうとしないし。」

なるほど、でもこれって新人だけじゃなく多くの人が時間をルーズに使っているような気がしています。

ある講演に行ったときには、講演者が話しをしているにもかかわらず、次から次に会場に人が。

さて、あなたが講演者だったら、または時間をきちんと守って会場に来ている参加者だったら、そんな人にどんな印象を持ちますか?

おそらくよい印象はもたないでしょう。時間を守る。 これは社会人として、いや人として最低限度のマナーですよね。

時間を守らないということは、約束を守らないと言うことですから。

「別にオレは人と約束なんかしてねーよ」いえいえ、たとえ人と約束をしていなくても、あなたはその時間にその場所に行くという「自分との約束」をしているのですよ。

それを自分勝手に破ってしまうような人に、あなたは信頼をおけますか?

 

時間を守ると人が来る

では、時間を守ることでどんなメリットがあなたにはあるのでしょうか?

まず、時間を守ることで相手に安心感と信頼感を与えることができます。

あ、この人は物事をきちんとやり遂げる人なんだな、そう思われるのです。

同じ能力を持っている二人のどちらかに仕事をまかせようと思ったときに、いつも時間を守る人といつも遅刻する人であれば、あなたはどちらに仕事をまかせますか?

もう答えはでていますよね。こうやって信頼される人間になると、徐々に人が寄ってきます。

あ、この人になら何でもまかせられちゃうから。時間を守ることで、知らず知らずのうちにそんな印象を与えることができるのですよ。

また、人が寄ってくると情報も集まってきます。人は常に自分に利益となる情報にはアンテナを立てています。

あなたがそんな情報を持つことで、さらに人はあなたを頼ってくるようになるのです。

 

そしてお金も集まってくる

人が集まり、情報も集まると何が起こるでしょうか?

はい、今度はお金が集まり出します。

時間を守ることで信頼を得ると、当然ながら仕事もどんどん入ってきますよね。

仕事が入れば、お金も自然と集まってきます。お金が集まる、というのはそれだけではありません。

今度はあなた自身に投資をしてみよう、という人まで現れてきます。 人は誠実な人には心惹かれるもの。

その誠実さはどこで一番見ることができるのか。それは「時間を守る」というところなのです。

コミュニケーションにおいて時間を守ることは、それだけ重要な位置を占めています。

できれば、ただ単に時間通りに行動するだけではなく、余裕を持って五分前くらいにはその場に到着できるようにしてみて。 さらにあなたの信頼は増していきますよ。

それと、時間に遅れそうなときには相手には必ず連絡を入れる。これを忘れないでね。

たったこれだけの行動が、あなたの価値をさらに高めることになります。時は金なり。ぜひ大事にね。

 

コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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オリナスコラム【第21回】 ものを売るコツ それは愛することですよ

売れない…どうして?

「どうしたら売れるようになるんですか?」 私はコーチとして多くのビジネスマンやセールスマン、経営者とお会いすることがあるのですが、ときどきこのような相談を受けることがあるのです。

とってもつらそうな顔で、必死になって自分の商品を売ろうとがんばっているのですが、なかなか売れない。

会社から言われたものをどうやって売ろうかと、本で読んだセールスの技術を駆使してがんばっている。でも、本のようにはなかなか売れない…。

果ては「商品が悪いんだ!」 「ここでは売れないんだ」 「お客さんの層がいないんだ」 と売れない責任を別のところにおいてしまうことも。

ほら、あなたもそんな経験はないですか? この売れない原因、実は他でもないあなた自身にあるのですよ。

では売れるようにするにはどうするのか? その秘訣は「三つの愛」に隠されていたのです。

 

「三つの愛」が売れる秘訣

「え、なになに。三つの愛?」 まぁ、あわてないで。一つ一つ解説していきますね。

◆商品への愛

あなた、自分の取り扱っている商品を愛していますか?

そもそも自分が取り扱っている商品を愛用していますか?

化粧品だって食品だって、自分がそれを愛用して「これなら自信を持って人に勧められるぞ」と思わない限りは、売ることはできませんよ。

商品を説明するときに、自分が体験しているのとそうでないのとでは、セールストークの熱の入れ方が全く違います。

カタログで読んだ、資料で見た知識だけでは相手には何も通じませんからね。

その商品を本気で売りたいと思ったら、まずは商品の愛用者になって愛してみましょうよ。

◆お客様への愛

「お客はお金を持ってくるカモだ」なんて思っていたら、一時的には売れるかもしれませんが「固定客」は絶対につくることはできません。

お客様が自分の愛する人だったら。あなたはどのような態度でその人に接しますか?

愛する人に気に入られようと、いろいろなところに気を遣うでしょ。そうすると相手もだんだんとこちらに好意を抱いていく。

複数のお客様を持っていても、一人ひとりが自分の恋人だと思ってみて。そうすれば怖ろしいほどの固定客がつくようになりますよ。

◆自分への愛

あなた、自分自身を愛していますか?

実は三つの愛の中で一番重要なのがこれなんですよ。自分を愛すると言うことは、自分に「価値がある」と見ていることになりますね。

自分の価値を見つけた人は、自分を大切にします。

自分を大切にする人は自分に関わる人や物、全てを大切にします。

愛があふれているんですね。理屈ではない、その愛が物を売るための秘訣なのですよ。

 

今からでも遅くはない

三つの愛、理解できましたか?

ここに気づけば今からでも遅くはありません。 今日も同じ商品を同じ商圏に売りに行くのでも、この三つの愛に気づけばあなたの世界が変わって見えます。

今まで見えなかったものがだんだんと見えてきちゃうんです。 ぜひこの三つの愛に気づき、広い視点を持ってみてくださいね。

コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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オリナスコラム【第20回】 「あ、それだよっ!」このひらめきを促す「質問力」に迫る!

あ、そうだ!

今回は「コーチング」の醍醐味でもある「質問」ってとこにスポットを当てていきますね。

ところで、どうして「質問」が醍醐味なのか?

そもそもコーチングは相手に話しをさせて、自分の話している言葉から「気づき」を促す技術。

この「気づき」は自分で出した答えだから、人から命令されたり、アドバイスされたものよりも「行動」に移しやすいんです。

ではどうやったら「気づき」を促すことができるのか?

ほら、何かを考える時っていつも頭の中で自問自答しちゃうでしょ。あれはどうすればいいかなぁ、これを解決するためには…。

 しかし、残念なことに、一人で考えても堂々巡り。なかなかいいアイデアがひらめかないんですよね。

そこで誰かが思わぬ角度から質問を投げかけてくれると、そしてその質問に答えると…おっ!という答えがでちゃうものなんですよ。

 

でもうまくいくかな?

でもね、この「気づきを促す質問」っていうのがなかなか思いつかない。

だからちょっとだけヒントをお伝えしますね。

●立場を変える質問

「あなたが○○さんだったらどう考えるかな?」 これは相手の視点を変化させます。そうすると見えないものが見えてきますよ。

●制限をなくす質問

「無限に使えるお金があったら、どんな方法を使う?」 お金に限らず、時間とかものとかの制限をなくすと、枠の中にはまっていた思考が開けちゃうことも。そこから解決策も見つかるかもね。

●制限をつける質問

「無人島に一つだけ持っていくとしたら何を持っていく?」 先ほどと違い、制限を付けることで本当に必要なものが見つかることも。絞り込みの質問にどうぞ。

●未来から見下ろす質問

「3年後の自分が今の自分を見たら、何てアドバイスする?」 すでに物事が解決している未来の自分を想像することで、意外な部分が見えたりもするんですよ。

●何かにたとえる質問

「今の気持ちを色で表すと何色?」 色に限らず、心の中を何かにたとえてもらうと、今の自分の状態を客観的に観察できちゃうんですよ。

 

あれこれ考えずに

このほかにも紹介できないくらい有効な質問の方法はたくさんあります。 でもね、一番有効なのは「質問を作る」ことではなく「質問を感じる」こと。

頭にひらめいたことをそのまま口に出して相手に質問してみて。 人間って、頭にひらめいてもそれに考えをのせちゃうんです。「こんなこと聞いて、失礼じゃないかなぁ」なんてね。

しかし、相手にとって一番有効な質問は、あなたが今ひらめいたその質問。私は今までプロのコーチとしてたくさんの質問を投げかけてきましたが、やはり一番ヒットしたのはその場でひらめいたものばかり。

相手の気づきに一番近いのは、あなたの知識でも考えでもなく、あなたの「気づき」=「ひらめき」なんですよ。

普段からひらめきを大事にして、それを口にする訓練をしていれば、きっと相手にとって最高の質問をすることができますよ。

自信を持って口を開いてみてくださいね。

 

コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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オリナスコラム【第19回】 人財を育てたければ、まずは自分が人財になれ

時代は人財を求めている

今のこの時代、雇用がなくて人が余っている、なぁんていわれていますよね。

リストラや新規雇用の制限だとか。この時代を反映してニートとよばれる若者がかなり増えているとか。

しかし、企業はそんなに「人」がいらないのでしょうか?

いえいえ、「人」はのどから手が出るほど欲しいんですよ。ただし、条件がありますけどね。

その条件とは「自分で考え、行動し、結果を出すことができる」。こういう人のことを何というか知っていますか? はい、「人財」というんです。

つまり「財産」となる人のことです。こういう人がいないと、これからの企業や組織は生き抜くことができないんですよ。

しかし残念なことに、「人財」っていうのはそう簡単に見つかるものじゃない。あなただったら、どうします?

そう、「人財」を作り出すことが必要になってきますよね。これが人財育成といわれるものです。

 

だから任せてるじゃないか

「そんなことわかっとる!だからうちの会社はこうやって研修会社にお願いしているんじゃないか」 そういう声も聞こえてきそうですね。

子育てにおいても「そう思って、教育の行き届いた有名私立の幼稚園にお受験までさせていかせているのよ」そんな親もいるんじゃないかな。

こういった経営者や親に一つ質問。あなたはそこで行われていることをどの程度把握していますか?

そもそも、従業員や子どもにやらせている人財育成のための教育を、あなたは体験したことがありますか?

「その方法がわからないから、専門機関にお願いしているんですよ」ということは、おいしいかどうかも味見せずに「これ、おいしいですからぜひ食べてください」と大事な人へ贈り物を届けているようなものですよね。

従業員や子どもがそこで学んだことを実践しようとしたときに、あなたがその中身を知らないままだと、「なんでこんなことをやっているんだ!」なんて憤慨する場面も出てきちゃうんですよ。

あなたの思い通りに動いてくれないから、結局は元通りになっちゃう。これじゃ意味ないですよね

 

だからまずはあなたから

どんなに良いと噂されているものでも、まずはあなたが試食しなきゃ。味見もせずに差し出すなんて失礼ですよね。

つまり、まずはあなた自身が「人財」になるプロセスを経験しないと。 人の成長には限界はありません。

今は十分と思っていても、まだまだ知らない世界はたくさんあります。 その世界を体験してから、従業員や子どもの教育を初めてみて。一緒にやるのも悪くはないですよ。

私はコーチング研修をいろいろなところでやっていますが、残念ながらトップの方が一緒に行ったり、過去研修を受けた、というケースはとても少ない状況です。

これは明らかに「研修を受けさせれば伸びていくだろう」というお任せケース。

そういった企業や組織が伸びていったケースはほとんど見られません。そして残念ながらこういったところほど、コミュニケーションが取れていないんですよね。

人と人とのコミュニケーションを円滑にしたいのであれば、まずはあなたがお手本を示せるような「人財」になってみましょうよ。

 

コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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オリナスコラム【第18回】 人を惹きつけるには?その秘密に迫ります

あの人の魅力って?

世の中には、不思議と人を引きつける魅力を持つ人がいますよね。

自分もあんなにたくさん人が寄ってくるような人になりたいな、なんて事を思っている方は多いんじゃないかな。

今回はどうやったら人を引きつける魅力が出せるのか、その謎に迫ってみましょう。

そもそも、人を引きつける魅力ってなんでしょう? 外見? お金? 地位? いやいや、そんなものじゃないですよね。

その人が持つ雰囲気というか、空気というか、オーラというか。表現は色々あるでしょうが、実はこれにはある法則があったんです。

 

類は友を呼ぶ

類は友を呼ぶ。 これはあなたも何度か経験したことがあるんじゃないかな。

同じ趣味や考えを持った人は自然と集まる。どうしてなんでしょうね?

実はこれ、「電波」の原理と同じなのです。 テレビのアンテナは、テレビ局の電波を受信しやすい長さに合わせてあります。これはラジオや携帯電話も同じ事。

受信しやすい周波数の電波を効率よく受け取るように合わせてあります。 人間も同じ。

あなたというアンテナはある周波数を受け取りやすくセッティングされています。 逆に、あなたは「自分らしさ」という周波数を自分というアンテナから発信していることも行っているんですよ。

この「自分らしさ」がぴったりとマッチした者同士が、お互いのアンテナにひっかかり、徐々に引き合うんです。

そして対面したときに、初めて会ったのに妙に気があったりするわけですよ。

こういった人と出会ったときによく「波長が合う」なんていいますよね。これはこの電波の原理をそのまま言葉に表しただけ。 これが「類は友を呼ぶ」の正体なんです。

では、人を引きつける魅力のある人は、あらゆる周波数の電波を自分から発信しているんでしょうか? いえいえ、実はそうじゃないんですよ。

 

絞れば絞るほど

またまた電波のお話し。周波数が合っていなくても、出力の強い電波が近くにいれば、イヤでもそれをキャッチしちゃう。これは悪くいうと「妨害電波」ってやつです。

しかし、その出力の強い電波が自分にとって有益なものであったら? 自然とその電波に引きつけられちゃいますよね。そう、これが魅力のある人の秘密なのです。

魅力のある人って、なんとなく独創的だと思いませんか?まんべんなく何でもこなすというよりは、一つの分野についてのエキスパートだったりします。

ヘタすると「変人」なんて呼ばれたりすることも。 これは「自分らしさ」という周波数をとことん絞って、その代わりに他よりも高いエネルギーで出力しているんですよ。

だからたくさんの人のアンテナにひっかかって、遠くからでも人が寄ってくるってワケなんです。

人に好かれようと自分らしさを見失い、いろんな周波数に合わせようとすると、一つ一つの周波数に発する電波の出力は必然的に低くなります。

まずは「自分らしさ」という電波の周波数を絞り込んで、自分自身を発信させることから始めませんか?。

 

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オリナスコラム【第17回】 勝ちたい!だったらこうやってチームに火をつけよう

ウチのチームは消極的で…

 あなたは何かのチームに参加して、体を動かしたりしていますか?

もしくは何かのチームを指導したりとか。

強いチームを観察すると、なんだかとっても盛り上がっていますよね。プレイ中に声を出し合ったりして、とても活気があります。

しかし、いまいち盛り上がっていない、声もなかなか出ないチームってどうしても勝てないですよね。

こんなとき、指導者や周りの人は「もっと声を出せ!」と一生懸命盛り上げようとしてます。

でも盛り上がっているのは周りだけで、当の選手たちはいまいち消極的。

特に声のでない、消極的な選手には「もっとハキハキせんか!」なんてゲキが飛ぶことも。

でも盛り上がれない…。

実はね、盛り上げるにはちょっとしたコミュニケーションのコツがあったんですよ。

 

たき火はどこから火をつける?

突然ですが一つ質問。 あなたはたき火をするときにどこから、どうやって火をつけますか?

普通は新聞紙などに火をつけて、それを枝の細いところとか葉っぱなんかの燃えやすいところに入れるでしょ。

そうすると次第に火は広がっていきますね。ある程度の火の勢いがつけば、あとは大きな木を入れてもどんどん燃えちゃいます。

これ、自然の法則ですよね。実はチームに火をつけるのも全く同じ事。この自然の法則を使えばいいんです。

あなたのチームにも一人くらいムードメーカーのような人がいるでしょう。この人に焦点を当てていけばいいんですよ。

こんな感じで。 「おまえのそのプレイ、とってもいい感じだぞ。その勢いでもっともっと声を出してガンガンいってくれ!」

ムードメーカーですから、こんな言葉をかけられると、自分自身に火をつけて声も出すし勢いもついちゃう。

そうするとね、それに引きずられるように周りも次第に盛り上がっていっちゃうんですよ。

その勢いで、今までおとなしかった選手も周りのペースに巻き込まれちゃうんです。

これを逆にしちゃうと効果無し。元気のない選手にいくら元気を出させようとしても、火のつきにくい丸太に一生懸命ライターの火をあぶっているようなもの。これが自然の法則なんですよ。

個人なら強みから この自然の法則、なにもチームに限った事じゃないんです。 個人についても同じ事。

 

人の「火をつけやすいところ」=「強み」を認めて、ほめてあげるとぐんぐんと勢いがついていくんです。そうすると、「伸び悩んでいるところ」=「弱み」は自然とその勢いについていっちゃうもの。

人って、つい相手の「弱み」に注目しちゃって、そこをバランスよくしようと思ってしまうものなんです。 これだとイヤイヤながらの行動になっちゃいますよね。

しかし、「強み」を伸ばした方が簡単だし、時間もかからず、しかもやる気を持って行動できちゃう。これが弱みを伸ばすポイント。

さて、あなたは目の前の相手のどこから火をつけてみますか?

 

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オリナスコラム【第18回】 “緊急情報”会社法を利用した「振り込め詐欺」 (H18.6月)

 2006年5月1日施行された会社法では実務上の混乱を避けるために、登記についてはほとんど変更する必要がないように手当てされている。ところが、やはりと言おうか司法書士などと偽って必要のない登記を必要だとして登記費用の振り込みを請求する「振り込め詐欺」が発生しているようである。

 法務省のホームページで説明されているが、大多数の会社については、会社法施行に伴い新たに登記をする必要はない。しかし、会社法の施行日から6ヶ月以内になさなければならない登記事項が若干存在する。

株式会社については、

1. 株式の買い受け又は消却に関する定款規定がある会社は、発行する各種類の株式の内容の登記、発行済み株式の総数とその種類及び、種類ごとの数の登記、当該株式が新株予約権の対象である場合は、新株予約権の登記の変更登記

2. 委員会等設置会社を除く商法特例法上の大会社の定款には、監査役会及び、会計監査人を置く旨の規定があるものとみなされるため定款変更は必要ないが、監査役会設置会社である旨、社外監査役についてその旨、会計監査人設置会社である旨及び会計監査人の氏名又は、名称の登記

3. 委員会等設置会社の定款には、会計監査人を置く旨の規定があるものとみなされるため定款変更の必要はないが、会計監査人設置会社である旨及び、会計監査人の氏名又は名称の登記

4. 消却自由の定めがある新株予約権が整備法施行の際に発行されている場合、その内容に応じて取得条項付き新株予約権とみなされるため、当該新株予約権につき取得事由などの変更登記を会社法施行日から6ヶ月に行う必要がある。

有限会社については、

 定款に議決件数又は、議決権を行使できる事項(有限会社法39条1項)、ただし、利益の配当(同44条)、残余財産の分配(同73条)の規定による別段の定めがある場合、その定めが属人的なものではなく、持分に関するものであるときは、これらは会社法上の種類株式とみなされるため定款変更の必要はないが、会社法施行から6ヶ月以内にみなされた株式の種類、内容及び、種類ごとの数を登記しなければならない。

  以上の事項については登記の必要があるが、これ以外の事項については、登記官が職権で登記することになっている。今回の会社法は従来の体系を大きく変える部分が少なくないので、実務家も法規定の解釈、運用についてわからない部分や迷いが生じる部分も多いようである。この機に乗じて振り込め詐欺を画策する輩も発生しているので、くれぐれも引っかからないように十分に注意をする必要がある。

オリナスコラム【第17回】 会社法施行による監査役の問題 (H18.5月)

 2006年5月1日(月)、ついに「会社法」が施行された。従来のいわゆる会社法制と比べると、有限会社の廃止、中小規模の会社に関する規制をメインとする、定款自治の範囲の拡大、その他多くの変更点があることから、会社の役員や法務担当者などは5月1日に向けて膨大な作業を行ってきたことと思われるし、また、これから株主総会へ向けての作業も残っていることであろう。

 さて、2006年4月29日(土)の日本経済新聞の投資・財務欄に、ゲームソフト受託開発のエイディングという会社が、4月28日に会社法施行に伴って3人の監査役全員の任期が終了し、法定員数を欠くことになると発表したという記事が出ている。

  監査役の権限は、業務監査権と会計監査権の2種類がある。従来の会社法制(商法特例法)では資本金1億円以下の会社(小会社と呼ばれた)については、監査役の権限は会計監査に限定されていた。理由は、そのような規模の会社においては取締役の業務を監査し違法な業務を行っていた場合にはそれを正すことができる人材を確保することが困難であるからといわれていた。

 エイディングの監査役はすべて業務監査権限がなかった。新しい会社法では、会社の区分が次のように改められた。

1. 公開会社(発行している株式の一部でも譲渡制限がない会社)  

2. 公開会社でない会社(発行している株式全てに譲渡制限が定められている会社)

3. 大会社(資本金5億円以上または負債総額200億円以上の会社)

4. 大会社でない会社(資本金5億円未満かつ負債総額200億円未満の会社) である。

 そして、以上の4つの分類を組み合わせて、公開会社で大会社、公開会社で大会社でない会社、公開会社でない会社で大会社、公開会社でない会社で大会社でない会社とに分けて、会社法上のさまざま規制が適用されることになっている。

  会社法では、実務の混乱を回避するために整備法により原則として定款や登記の変更を行わなくて済む措置を講じている。従来の小会社の監査役の権限についても整備法53条でみなし規定を置いている。

  しかし、会社法389条1項では公開会社において、監査役の業務権限を会計監査権限に限定する旨の定款の定めをおくことが認められないと規定しているので、整備法53条は適用されず公開会社では業務監査権限のない監査役を設置することができないことになった。

  上述のエイディングはマザーズへ上場していることから新しい会社法では公開会社の範疇に入るため、5月1日からは監査役は業務権限を有する必要が出てきたため、今回の報道のようになったものである。エイディングは新しく業務監査ができる仮監査役の選任を東京地裁に申し立てた。従来の小会社に該当する株式会社は、日本の株式会社の大多数を占めるものである。

 ただし、その多くが定款で株式譲渡制限を定めているものと思われるので、このような問題は、上場しているベンチャー企業などに限定されると考えてよいかもしれない。けれども、繰り返すが会社法で公開会社とは発行する株式の一部でも譲渡制限がなされていない会社のことをいう。

 これまで公開会社とは証券取引所や店頭取引市場に上場している会社という認識だったので、経営者も誤解している場合も考えられる。話を整理すると、まず会社法施行により公開会社の監査役は業務監査権限を有しないといけない。

 しかし、従来の小会社に該当する会社では監査役は会計監査権限のみを有していた。小会社の多くは定款で株式譲渡制限を規定しており、これは会社法施行後も引き継がれる。しかし、小会社の中でうっかり株式譲渡制限を定款に規定していない場合には、会社法上公開会社ということになり、会計監査権限のみの監査役の任期は会社法施行と同時に終了することになり監査役がいないことになってしまう。

 公開会社では委員会設置会社を除いて監査役は必ず設置しなければならないので、放っておくと会社法違反となる。少し複雑な内容であるが、多くの会社において該当する問題かも知れないので、会社法施行を迎えたことにより、もう一度自社の監査役の状況を確認しておく必要がある。

オリナスコラム【第16回】 判例「取締役の損害賠償責任について」の紹介 (H18.1月)

オリナスコラム 判例紹介

  現行商法266条の3(会社法429条)は取締役が職務を行うについて悪意または重大な過失があったときは、第三者に対して生じた損害を賠償する旨を規定している。本来、取締役は会社とは委任契約関係があるが、第三者(会社債権者など)とは直接契約関係にない。

 商法(会社法)では、取締役の職務の重要性と第三者の保護のため特に規定をおいて損害賠償責任を認めている。実務上は中小規模の株式会社が倒産したような場合に、会社財産からの債権回収を期待できない債権者が取締役の個人財産から債権を回収するための手段として利用される場合が多いといわれている。

 今回紹介する判例は、名古屋高等裁判所金沢支部判決平成17年5月18日判例時報1898号130頁である。これは小規模の乳業会社が食中毒事件により解散したことによって解雇された従業員から代表取締役に対してなされた損害賠償請求が認められた事例である。その理由として法令遵守体制の構築を怠ったことが挙げられている。

  事例を簡単に紹介すると、乳業会社が製造した牛乳に異臭がするということで販売店から回収した。その回収した牛乳を製造部長が新しい牛乳の製造のために再利用し給食用に納入した小中学校において食中毒が発生した。当該会社は保健所より無期限の営業停止処分を受けた。この処分により営業を継続することを断念した代表取締役は会社を解散して従業員12名全員を解雇した。

 従業員は、食中毒事件は異臭がするとして回収した牛乳を違法な再生産の原料として再利用することについて、代表取締役には職務を行うに際して悪意または重過失があるとして、解雇されなければ定年まで勤務することにより得られたはずの賃金などの損害賠償請求を行ったものである。

  第1審(金沢地方裁判所平成15年10月6日判例時報1898号145頁)は、代表取締役の損害賠償責任を認めた。そして、この控訴審でも代表取締役の損害賠償責任を認め、判決は確定した。この事例の特徴として、取締役の対第三者責任の理由付けとして法令遵守の体制構築義務に違反したという点を挙げることができる。

 最近は会社の不祥事事件を防止するために会社内にいわゆる内部統制システムという体制を構築すべきとする議論が高まり、新しい会社法においても一定範囲の会社についてはこの体制の構築を義務づける規定が置かれることになった。

 本件のように会社内に内部統制システムを構築していないとそれ以外には特に違法な経営をしていなくても、第三者に対する損害賠償責任を負わなければならないことになれば経営者にとって少し厳しいかもしれない。

 けれども、逆に実効性のある体制を構築すれば不祥事の発生を未然に防止することが可能となり、会社としてもまた経営者としても経営に対するリスクを軽減することができることになるのではないだろうか。

  具体的な内部統制システムの内容については、法律で規定していないので各会社の実情に応じた実効性のあるものを構築すればよいことになっている。また、会社法では取締役が2人以上いる会社、取締役会設置会社では内部統制システムの構築の基本方針については取締役会の専決事項とされ、また大会社(資本金5億円以上または負債総額200億円以上)では構築が義務づけられる。

  本件のような中小零細規模の会社には法律上は構築が義務づけられていないが、今後裁判所が経営者の対第三者責任が問題となった場合に、経営者自身が直接損害を発生させる行為をしていなくても、内部統制システムを構築していないことが重大な過失に該当するとして責任を認めることも視野に入れた上で経営していくことも必要となるのではないかと考えられる。

オリナスコラム【第15回】 新しい会社法の制定と会社法施行までの起業について (H17.10月)

1.会社法の制定

  2005年6月29日、国会で新しい「会社法」が成立し、7月26日公布された。施行期日はまだ決定していないが、来年6月の株主総会開催に間に合うように2006年5月頃施行を目指すとされている。

2.有限会社の廃止

  会社法の大きな変更点として、有限会社制度の廃止を挙げることができる。会社法において有限会社は廃止されたが、既存の有限会社については「特例有限会社」として現行有限会社のメリットを享受できる形で存続するか、株式会社に組織変更することになる。

 特例有限会社については、会社法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律により以下のような会社法の特則が設けられた。特例有限会社は、形の上では株式会社となるので、会社法施行後はその定款は株式会社の定款とみなされ、社員は株主・持分は株式・出資1口は1株とみなされる。

 特例有限会社の定款には、

(1) その発行する株式全部について株式譲渡制限をする旨

(2) 特例有限会社の株主が株式を譲渡により取得する場合には当該特例有限会社が承認したとみなす旨

 の定めがあるものとみなされる。また、特例有限会社は、これと異なる定款の定めを設ける定款変更はできない。特例有限会社の株主総会の決議要件は、総株主の半数以上(これを上回る割合を定款で定めた場合にあっては、その割合以上)であって、当該株主の議決権の4分の3以上の多数による賛成となる。

 監査役設置の定款規定がある特例有限会社の定款には、監査役の監査を会計に関するものに限る旨の定めがあるものとみなされる。

3.有限会社の組織変更

  上述のように現行の有限会社については会社法施行後は特例有限会社となるか、株式会社へ組織変更しなければならない。特例有限会社となるためにはみなし規定があるので原則として特に登記の変更などはしなくて良い(ただし、登記が必要な事項もあるので注意を要する)。

 株式会社へ組織変更をするためには、会社法施行後、株主総会で商号変更に関する定款変更決議を行い、株式会社の設立登記と有限会社の解散の登記を行う必要がある。

 特例有限会社とするか、株式会社へ組織変更するかは判断が難しい。以下のようなメリット・デメリットを考慮して判断する必要がある。

 ■有限会社を株式会社とすることのメリットとして

1. 有限会社よりも株式会社のほうが取引相手に対して信用力やイメージの良さをアピールできる。

2. 会社の登記が簡単となる。会社法では、住所の登記は会社を代表する取締役、清算人のみで、他の取締役、清算人は氏名のみの登記でよい。現行有限会社法では、取締役および清算人に関する登記事項は、氏名、住所、会社を代表する取締役、清算人の氏名であるが、特例有限会社では、旧有限会社の登記簿をそのまま利用するので、現行有限会社法の規定に合わせた登記が必要である。また、監査役を設置する場合も住所、氏名を登記する必要がある。

3. 有限会社から株式会社へ組織変更する場合、株式譲渡制限とすることが多いと思われるが、譲渡制限をはずせば証券取引所へ上場することも可能となる。

4. 経営者は自分の望む機関設計を選択することができる。

5. 会社法で新設される会計参与を任意に設置できる。会計参与は取締役と共同して計算書類を作成するのが職務であり、中小会社の計算書類の信用度が高まると同時に金融機関が会計参与設置会社に対しては融資等について優遇措置をとる可能性も指摘されている等が挙げられる。

 ■反対にデメリットとしては

1. 会社法の規定に問題があった場合に、トラブルの処理のために時間、労力、費用がかかってしまう可能性がある。

2. 有限会社から株式会社へ移行する手続自体は上述のように簡単であるが、商号変更に伴う社印や印刷物、看板などの新規作成や印刷などに時間や費用がかかる。

3. 証券取引法上の有価証券報告書提出会社を除き、全株式会社に決算公告義務が生じる。有限会社では決算公告義務が課されていないため、特例有限会社についても義務を課さないことになっている。

4. 会社法では、株式譲渡制限会社については、取締役の任期は原則2年、監査役は4年としつつ各会社が定款で定めることにより最長10年まで延ばすことができる。有限会社では、経営の安定のために取締役および監査役の任期は制限していないことから、特例有限会社でも同様としている。

4.会社法施行までの起業について

 上述のように会社法は2006年5月を目処に施行されることが予定されている。それまでに会社設立や現在経営している会社の組織変更については,どのように考えればよいか。

1. 株式会社の設立…会社法施行前に株式会社の設立を考える場合、資本金を最低1,000万円集めなければならない。これが一番大きな問題といえる。会社法施行後は最低資本金規制が撤廃されるため、資本金1円の株式会社も許容される。その他の設立手続についても発起人や設立時の取締役の責任が会社法では軽減されている。現在有限会社を経営している場合に、株式会社へ組織変更するためにも1,000万円以上に増資する必要がある。

2. 有限会社の設立…現行の有限会社は既に述べたように会社法施行により廃止され特例有限会社か株式会社への組織変更となる。会社法施行前に有限会社を設立すると300万円の最低資本金が必要である。  ただし、現行有限会社のメリットを確認有限現会社へ引き継げるので、とくに決算公告義務を免れたり、取締役の任期の制限を受けたくない場合には、駆け込みで有限会社を設立する利点はあると思われる。

3. 確認会社の設立…確認会社は、創業者が中小企業の新たな事業活動の促進に関する法律に基づいて設立することができる会社で、現行商法および有限会社の例外として最低資本金規制が排除されている。   ただし、設立後5年以内に株式会社では1,000万円以上、有限会社では300万円以上に増資してその登記がされなければ解散することを定款に規定しその旨を解散事由として登記簿に記載する。

 会社法施行後は最低資本金規制が撤廃されることから、確認会社についても増資の必要はなく、前述の定款を変更し解散事由の登記を抹消する登記申請をすることで、会社を存続することができる。したがって、会社法施行前でも確認会社制度を利用すれば最低資本金規制を受けないで会社を設立することが可能である。

4. 会社法では、株式譲渡制限会社については、取締役の任期は原則2年、監査役は4年としつつ各会社が定款で定めることにより最長10年まで延ばすことができる。有限会社では、経営の安定のために取締役および監査役の任期は制限していないことから、特例有限会社でも同様としている。

◆まとめ

  現行の商法規定は大規模会社を前提とした規定でその内容は厳格であり、中小会社が守らない(守れない)ことも多く、たとえば決算公告の不実施、株主総会の不開催、取締役会議事録の未整備などの問題点が指摘されていた。

  しかし、新しい会社法は従来の中小会社に合わせた規定を原則としており、当然遵守すべきものということで厳格な適用がなされるようになるかもしれない。そうなると、会社法に規定される罰則が科せられる事例の増加も見られるかも知れない。

 また、これから起業を考える場合も、法律上多くの選択肢が存在することから、経営者を目指す者はこれまで以上に会社法の内容を研究して自分の求める会社を作り上げていく必要がある。

参考文献 

相沢 哲 編著   『一問一答 新・会社法』 商事法務、 2005年

相沢 哲・郡谷 大輔 著   『会社法制の現代化に伴う実質改正の概要と基本的な考え方』 商事法務1,737号11頁、2005年 

相沢 哲 著   『新会社法の概要』 金融法務事情1,746号81頁、2005年

山本 憲光 著   『有限会社法の撤廃に伴う経過措置』 商事法務1,738号14頁、2005年

オリナスコラム【第14回】 平成17年商法改正と中小企業経営 (H17.3月)

その1.会計参与

  平成16年12月8日法制審議会会社法(現代化関係)部会は、「会社法制の現代化に関する要綱案」(以後要綱案と略す)を決定し、現在開会中の通常国会での成立を目指している。

 その内容は多岐に渡り、現在の商法典第2編(会社編)・有限会社法・商 法特例法を単一の会社法(仮称)にまとめる、条文を平仮名口語体に改める、その内容も大幅に改正するということである。作業としては法務省において要綱案を条文化し国会における審議、決議により成立するので、要綱案の内容にも修正が加えられる可能性もある。

 そこで、要綱案の中で特に中小企業に関係すると思われる部分をピックアップして紹介する。まず、「会計参与」について説明する。 要綱案では、株式会社の新しい機関として会計参与の新設を規定している。会計参与とは、取締役、執行役と共同して、計算書類を作成することを職務とするものである。

1. 会計参与は定款で設置する旨を定めることができる。したがって、設置を義務づけられるものではない。

2.会計参与の資格としては、公認会計士(監査法人を含む。)又は、税理士(整理私法人を含む。)でなければならない。

3.会計参与は、株主総会で選任し、その任期、報酬などについては、取締役と同様の規律に従うものとする。

4. 職務について、計算書類の作成以外に株主総会において計算書類に関する株主の質問に答える。会社とは別に計算書類を5年間保存する。株主・債権者の求めにより計算書類を開示するといったことが挙げられている。

5. その責任についても取締役に準じるもの(株主代表訴訟の対象となる)とされている。 会計参与について商事法務1,721号に掲載されている解説(江頭憲治郎東京大学教授による)では、会計監査人を置かない会社で税理士を会計参与に選任して、中小企業が適正に計算書類を作成できるようにすることを目的とするとされる

 会計参与は、会計監査人のように会社の計算について監査するのではなくて、経営者と協力して計算書類を作成することが職務である。このことは中小企業では実際上税理士が計算書類を作成している現状を法律の上でも制度化しようとするものであるとされる。

 ただし、その設置は任意であるので、どの程度の会社が会計参与を選任するかは不明であり、また税理士なども会計参与に選任されることで商法上の責任を負うことになるので、制度がどの程度普及するかは未知数である。

 しかし、江頭教授によれば、普及の鍵を握るのは金融機関の対応であるとされる。すなわち、会計参与を選任した会社に対して金融機関が融資の審査などで何らかの優遇的取り扱いをすることになれば相当に普及することが予想されると言われる。

  結局、会計参与は任意の機関であるので当初はあまり利用されないかも知れない。けれども、中小企業の経営においては取引銀行との関係を良好に保つことが必要なので、会社経営者にとっては会計参与の選任によるメリット、デメリット(コスト増など)を考慮して対処しなければならないものと思われる。

オリナスコラム【第13回】 補遺 企業に関する法律の改正の現状 (H16.10月) 

 本コラムでも繰り返し述べているように、現在商法を初め企業に関係する法律の改正が相次いでいる。その中でも商法の会社法分野の改正は毎年なされているが、来年には抜本的改正が予定されており、現在法案の作成が鋭意進行中である。会社法の改正案の中で、中小企業にとって関係の深い事項として、次のようなものがある。

1.最低資本金制度

 現行法では株式会社が1,000万円、有限会社が300万円となっているが、特別法により最低資本金規制が緩和され、極端にいえば1円で株式会社または、有限会社を設立することが可能となっていて、多くの起業に結びついている。  

 しかし、設立後5年以内に1,000万円若しくは、300万円に増資することを要することから、最低資本金規制についての撤廃についても議論がなされた。会社法の改正案では、最低資本金規制を完全に撤廃することにほぼ決定している。

 では、新しい会社法が成立後、現在の有限会社が株式会社に組織変更する場合はどうなるか。具体的に新会社法成立時の改正附則などで規定されるはずであるが、最低資本金規制を完全に撤廃するとなれば、有限会社が株式会社へ変更する際には資本金の増額という必要はなくなるものと思われる。

 2.有限会社の廃止

 これも中小企業にとっては大きな影響があると思われるが、新会社法では有限会社制度を廃止して、株式会社に一本化する方針である。すなわち、現在の中小零細な株式会社(定款で株式譲渡制限を規定している)と有限会社では実態があまり変わらないという認識から、有限会社を廃止し、株式譲渡制限を規定する株式会社の規制を有限会社並に緩和して、取締役会や監査役は置かなくてよいとするものである。

 この規制の対象となるのは、新会社法の施行後に新設する会社となる予定。新法施行前に設立した有限会社については商号中に有限会社を使用できるようにする。

 3.新しい企業形態としてのLLP(有限責任事業組合)の新設

 LLP(有限責任事業組合)とは、民法上の組合の利点である経営の形態や利益分配についての制約の少なさと株式会社の出資者の有限責任とを取り入れた制度である。  法務省は新会社法の中にLLC(有限責任会社)制度の新設を目指しているが、LLPは経済産業省が民法の特例法として2005年の通常国会での成立を目指す。

 基本的には、LLCとLLPはベンチャー企業向けに出資者の有限責任と経営の自由化を目指すという部分で共通しているが、根拠となる法律が異なるだけではなく税制の問題でも異なる部分がある(LLPは民法上の組合であり、会社のように法人格がないため法人課税はないとされる)ということである。

 企業形態の選択肢が広がりいわゆるベンチャー企業を興そうとする者には朗報かもしれない。2005年の国会で法律の改正が成立したならば、早ければ2006年度中に施行されることになる。従来の法律の知識では対応できなくなる事態も考えられるので、新会社法についての情報を常に収集しておく必要がある。

2006年06月20日

オリナスコラム【第1回】「経営者とはどういう人たちか」  経営リスク回避のために~中小企業の取締役機能を考える(第1回)

 近頃大企業の倒産や不祥事事件が相次ぎ、経営者が深々と頭を下げる姿をテレビで度々目にする。原因を探っていくと、経営者に問題があったということが多いようである。

 では、経営者とはどのような人たちのことをいうのか。商法上、経営者とは取締役のことである。取締役になるためには、法律上特別 な資格などは必要とされず試験などもない。未成年者でもなることができる。商法では広く人材を登用することができるように、一定の事由(欠格事由)に該当する者がなることができないとしているだけである。

 しかし、会社規模の大小を問わず、経営者は経営に関するプロフェッショナルにならなければならない。それは決してスーパーマンのような姿を求めるものではない。経営のために必要な知識、能力を習得し高めていく姿勢が求められているのである。

 例えば、経営学的な知識、能力ももちろん必要であろう。しかし、今まさに求められているのは、会社の組織や管理運営、取引に関する法律知識や その運用能力であり、違法な行為を行わないという当然の心構えである。

  よく取締役になるというのは、サラリーマンにとってのゴールであるとか、会社のオーナー社長となれば一国一城の主として頂上を極めたという言い方がなされる。しかし、取締役の義務とか責任については、あまり意識せず勉強もしていなかったため、責任を追及されて初めて取締役の重責を認識するということも稀ではない。

 例えば、取締役会は代表取締役の業務執行を監督する義務がある。代表取締役の専横を見て見ぬ ふりをして、会社に損害が発生した場合には、平取締役でも監視義務違反で損害賠償責任を負わなければならないこともある。近時の株主代表訴訟では、830億円の賠償が認められた大和銀行事件は別 としても、数千万円から数億円の賠償が認められるようになってきている。

 中小企業の取締役では負担することが困難な金額になることも多いし、被告取締役が賠償金の支払い完了前に死亡した場合には、相続人が賠償債務を引き継いで支払わなければならないという場合もある。そして、取締役としての義務を果 たさず、会社の不祥事事件を防止できなかったために会社が倒産すれば、多くの関係者に迷惑をかけることにもなる。

  このような事態に陥ることを防ぐためも、商法を中心とする経営や経営者に関係する法律を学ぶ必要がある。でたらめに操作してもコンピューターが動かないのと同様に、商法は技術的な性格が強く、その規定内容を知らなければ運用することができない法律である。

 このコラムにおいては、これから経営および経営者に関係する法律の基本的仕組みなどを述べてみたいと思う。ただ、商法(特に会社法)は法改正が頻繁になされている。平成に入っても、2年、5年、6年、9年、11年、12年と改正され、さらに株主代表訴訟規定の見直しや会社法の抜本的改正もここ1,2年の間に予定されている。経営者は常に最新の情報を収集し、速やかに対処すること ができるようにしておかなければならない時代である。