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株式会社オリナス: オリナスコラム】プレゼンテーション物語<第17話>出てこない質問を出させる

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オリナスコラム】プレゼンテーション物語<第17話>出てこない質問を出させる

プレゼンテーションでは説明よりも質問の投げかけで双方向性を高めることが重要であることを学んだエコ・フレンドリー社の面々。

そして古谷さんはさらに高度なテクニックをメンバーに伝えようと考えているようです。


登場人物

浜田部長:エコ・フレンドリー社の営業部長 柔和な性格
清水課長:エコ・フレンドリー社の営業課長 物事をスパスパ切るのが得意
大野さん:エコ・フレンドリー社の総務女性 不安性な性格
河野くん:エコ・フレンドリー社の営業担当 広報の腕はピカ一なのだが…
古谷さん:プレゼンテーションアドバイザー 穏和な中にも厳しい言葉が特徴

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プレゼンテーションでは説明よりも質問の投げかけで双方向性を高めることが重要であることを学んだエコ・フレンドリー社の面々。
そして古谷さんはさらに高度なテクニックをメンバーに伝えようと考えているようです。

古谷さん「だいぶプレゼンテーションの組立ができてきましたね。
     ところで質疑応答のための時間をつくっておく、ということはお話しましたよね」
浜田部長「えぇ、やはり興味が湧けば質問とか出てくるでしょうからね」
清水課長「でもああいった場で手を挙げて質問するのって、ちょっと勇気がいりますよね。
     あまり目立ちたくないし、それにこんなこと聞いたらバカにされるんじゃないかってつい思ってしまって」
河野くん「えぇ、そうですか?
     ボクは結構平気で質問しちゃいますけどねぇ」
大野さん「それは河野くんの神経が図太いからでしょ。
     私みたいに繊細な人は、なかなか質問なんてできないのよ」
河野くん「そ、そうかなぁ…とてもそうは見えないけど…」
大野さん「え、何か言った?」
古谷さん「あはは、まぁああいった場で質問できるかどうかというのは当人の性格にもよるでしょうが。
     けれどもったいないのは、清水さんのように質問をしたくても周りの雰囲気に押されて質問できない場合です。
     その商品に興味が湧いたからこそ質問したくなったのでしょうが、ここでそれができないとなると一気に購入意欲も縮小してしまいますからね」
浜田部長「だからこそ、プレゼンの後に自社ブースに導いて個別に対応するのでしょう?」
古谷さん「えぇ、確かにそうなのですが、そういう人は自分の足で進んでその会社の人に話しかけたりできないものです。
     せっかくの優良見込み客なんですけどね」
清水課長「だったらどうすればいいのでしょうか…
     あ、アンケートを取って興味があるか無いかを調査して、あとでこちらから電話をかけるとかすればいいのか」
古谷さん「まぁそういう手もあります。
     しかし、それだと今沸き立った購入意欲のチャンスを逃してしまうこともあります。
     さて、皆さんだったらどうしますか?」

古谷さんの問いかけに黙り込んでしまう一同。
いくら頭をひねっても、その答えは出てこないようです。
そこで古谷さんはにやりと笑って、こんな言葉を投げかけました。

古谷さん「じゃぁ、今思っている考えを四人で簡単にディスカッションしてみて下さい。
     どうぞ」
河野くん「ボクはせっかくのお客を逃さないように、他のメンバーがお客を観察してチェックしておくというのを思いついたんですけど」
清水課長「それはちょっと難しいぞ。
     どういった態度を取っているのが見込み客なのかわからないからな」
浜田部長「そもそも質問がでてきにくい雰囲気というのが問題なんじゃないのかね。
     もっと意見が出やすい雰囲気をつくるというのが必要だよ」
大野さん「意見が出やすい雰囲気…どっかで体験したような…あーっ!」
河野くん「大野さん、どうしたのよ、ビックリしたぁ」
大野さん「わかった、わかったのよ。
     これよこれ、この状態が必要なのよ」
浜田部長「大野くん、一体何がわかったんだい。
     もっとわかりやすく説明してくれないか」
大野さん「ほら、さっき古谷さんが『皆さんだったらどうします?』って言ったときは一人ひとりで考え込んでいたでしょ。
     でもみんなでディスカッションしてみてって言ったら、それぞれが思っていることを口にしたじゃない。
     この状態がつくれれば、問も出やすいんじゃないの?」
清水課長「あ、なるほどねぇ」
古谷さん「大野さん、さすがいいところに目を付けました。
     それが正解です。
     人は大人数の前ではなかなか口を開けませんが、3~4人の小さな集団になるとワイワイ、ガヤガヤと話をしやすくなります。
     こういうのをバズ、もしくはバズセッションといいます」
河野くん「バズってどういう意味ですか?」
古谷さん「バズとは英語で『Buzz』と書きます。
     意味はガヤガヤした状態のことなんですよ。
     主婦の井戸端会議みたいな雰囲気のことですね」
清水課長「なるほど、ウチの女房も井戸端会議になるとやたらと長く話し込んでしまうからなぁ」
古谷さん「これをプレゼンテーションの締めに応用するのです」
浜田部長「どんなふうに応用するのですか?」
古谷さん「こういうのがいいでしょう。
     プレゼンテーションが一通り終わったら『今お伝えしたことについてどのようにお考えか、周りの方と話をして下さい』と伝えます。
     ここでの時間は2分程度でいいでしょう。
     そしてその後『何か疑問点やご意見などが出てきたらお答えしますがいかがでしょうか?』と問いかけるのです」
河野くん「あれ、結局皆さんからの質問を受け付けることになるのでしょう。
     だったらバスをやってもやらなくても同じ事じゃないですか?」
古谷さん「これが大きく違うのです。
     個人の意見として質問するのは難しいけれど、周りの人たちと組んだグループの意見として質問するのはやりやすくなります。
     これは会議で意見を引き出しやすくするテクニックの一つでもあるのですよ」
浜田部長「なるほどねぇ。
     確かに個人の意見として口にすると、その発言責任がすべて自分にふりかかる感じがしてしまう。
     しかし何人かで話したことを代表として口にするのはそれほど気が重くはないな」
大野さん「それに私が発言しなくても、誰かが私の疑問を代弁してくれるってこともあるわね」
古谷さん「そうなんです。
     バズで質問を出させ、それに対して簡単に回答をする。
     そして『あとの詳しいことは弊社のブースでお伝えしますのでぜひいらして下さい』とすると、とても足が運びやすくなるのです」
河野くん「そうですよね。
     またこちらもプレゼンが終わってから質問が出たグループに対して営業をやりやすくなりそうですね」
古谷さん「人というのは、自分が考えたことを受け入れてくれる人に対してすぐに信頼と親近感が湧いてくるものです。
     そうなればこちらがさらに商品の説明をしても、売り込みではなくアドバイスや提案として聞き入れてくれやすくなりますよ。
     このバズを取り入れるのはちょっと高度なテクニックではありますが、ぜひとも挑戦してみて下さい」

古谷さんの言葉に、エコ・フレンドリー社の面々は大きくうなずいた。

<続く>


●今回のポイント
1.質問をする人は商品に興味を持っているので、その後の営業がやりやすい
2.質問したくても性格的になかなかできない人がいることを忘れないように
3.質問を促すにはバズを活用してみるとよい

古谷さんからプレゼンテーションの流れを一通り学んだエコ・フレンドリー社の面々。
次はいよいよ工業展示会での本番です。
プレゼンターとなる河野くんは果たしてうまくやれるのか?
また他のメンバーは営業活動をうまくつなげることができるのか?
それは次回のお楽しみです。

コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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