株式会社オリナス: 【第八話】プレゼンテーション物語~どこで勝負する?
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プレゼンテーションをつくるためには、話し合いを活用してみんなで作り上げることが必要だということを学んだエコ・フレンドリー社の面々。
早速古谷さんの指導で話し合いを始めることにしたのですが…
登場人物
浜田部長:エコ・フレンドリー社の営業部長 柔和な性格
清水課長:エコ・フレンドリー社の営業課長 物事をスパスパ切るのが得意
大野さん:エコ・フレンドリー社の総務女性 不安性な性格
河野くん:エコ・フレンドリー社の営業担当 広報の腕はピカ一なのだが…
古谷さん:プレゼンテーションアドバイザー 穏和な中にも厳しい言葉が特徴
古谷さん「ところで、今回売り出したい商品というのはあの展示会で出されていたものなのですよね」
浜田部長「えぇ、フレンドリーソイルといいまして、環境に優しく手軽に舗装ができるというものです。
今までは親会社のエコロジカルサービス社へ卸していたのですが、自由入札に変わって売り込み方を変えなければならなくなりまして」
古谷さん「なるほど、それでプレゼンテーションが必要なのですね。
ではこの商品のターゲットはどこを考えているのでしょうか?」
清水課長「今私たちが考えているのはいくつかあります。
まずエコロジカルサービス社のような大手の土木工事業者。
そしてもっとこの商品のすそ野を広げるために、ホームセンターなどで一般の消費者へ。
そのためにもホームセンターへ卸をやっている業者にも売りたいところです」
古谷さん「大手の土木業者、ホームセンター、そしてそこへ卸している業者ですね。
こうやってみると、かなり幅広く売り込みをかけようとしているようですね」
清水課長「えぇ、なるべく広くこの商品を知ってもらいたいので。
それに売上を上げるためには、ターゲットを広くとっておいた方がいいのではないでしょうか?」
古谷さん「ということは、エコ・フレンドリー社は今からいばらの道を歩いていこうというわけですね」
一 同 「いばらの道ってどういう意味ですか?」
古谷さん「そうですね、わかりやすい例をお伝えしましょう。
あ、そうだ、この前皆さんに味わって頂いたアメがあるんですが」
古谷さんはそういってカバンの中からアメをとりだした。
アメは一つひとつ包装してあるものではなく、袋に三十個ほど入っている。
見た目もパッとしないデザインで、少し古くさささえ感じさせる。
河野くん「このアメ、見た目よりもおいしかったですよね。
それにのどにちょうどいい刺激があって、他ののど飴より効きそうですよ」
古谷さん「ではこののど飴がスーパーののど飴コーナーに並んでいたら、河野さんは手にしようと思いますか?」
河野くん「いやぁ、たぶんそれはないでしょうね。
まずデザインがイマイチだし、見た目はあまりおいしくなさそうだしなぁ」
古谷さん「でしょう。
ではあえてこの商品をスーパーののど飴コーナーで売ろうとしたら、どんな工夫が必要だと思いますか?」
清水課長「そうですね、まずこの商品のいいところを宣伝しないと。
チラシやポスターをつくったり、CMを流したり。
あとキャンペーンなんかもしないといけないでしょうね」
大野さん「女性としては見た目も必要よねぇ。
なんか大袋入りのアメっておばあちゃんが食べるみたいなイメージがあるから。
他の商品みたいに一つひとつが包装されているといいかも」
河野くん「それに価格もポイントになりますよね。
あまり高いと買う気にはなれないでしょうし。
他の類似商品と同じくらいに設定しないと」
古谷さん「では今のような工夫をするとしましょう。
浜田部長、もしあなたがこのアメの会社の社長だとしたら、どれだけこれに投資をしなければいけないと思いますか?」
浜田部長「う~む、今の意見を採り入れようとしたらかなりの投資が必要だな。
しかも価格を抑えなければならないとなると、相当量の生産も必要になってくる。
こりゃ大手に勝つにはかなりのことをやらないといけないな」
古谷さん「もうおわかりでしょう、これがいばらの道なのです。
すでに競争が激しい市場に後発組が飛び込もうとした場合、かなりの投資と工夫が必要になってきます。
しかし、それでもどれだけ効果があるか。
血みどろの戦いに足を踏み入れるようなものです。
こういった戦略を『レッドオーシャン』とよびます」
浜田部長「レッドオーシャン、赤い海、ですか?」
古谷さん「えぇ、血みどろの赤い海で戦いを挑むようなものです」
清水課長「それでは大変ですね、我が社にはそんな体力はないですよ。
っていうことは、さっき私たちが候補に上げたターゲットというのは…」
古谷さん「もうおわかりでしょう。
例えばホームセンターで売ろうとした場合、間違いなく価格競争に巻き込まれるでしょうね。
大手に売り込もうとした場合、類似商品との品質競争に巻き込まれる可能性もあります。
もちろん、自由入札となると価格競争も必死ですね」
清水課長「だったらどこで勝負すればいいのですか?
どこに参入しても、我々後発組は勝つところがないということになるんじゃないでしょうか?」
古谷さん「清水さん、あわてないでください。
ここで我々がとらなければならない戦略、それは『ブルーオーシャン戦略』です」
浜田部長「ブルーオーシャン、今度は青い海、ですね」
古谷さん「はい。静かで穏やかな、澄んだ青い海に飛び込むのです。
つまり、そういった市場に参入するか、そういった市場を私たちがつくり出すのです。
ここには競争相手がいませんから、独壇場になります。
その市場でトップをとれば、労せずとも安定して商品を売ることができます」
清水課長「理屈はわかりますが、そのブルーオーシャンの市場をどうやってみつければいいのですか?」
古谷さん「今からそれをみんなで話し合いで見つけていくことにしましょう」
古谷さんはカバンの中からあるシートを取り出し始めた。
それを食い入るように見る一同。
さて、これから一体何が始まるのか…
<続く>
●今回のポイント
1.競争の激しい市場に後発で飛び込むと非常に厳しい
2.レッドオーシャンでは投資の割には効果が低い
3.飛び込むべきは他に競争相手がいないブルーオーシャン
危うくレッドオーシャンに飛び込もうとしていたエコ・フレンドリー社。
激戦区の市場に飛び込む危険性が理解できた一同ではあったが、古谷さんのいうブルーオーシャンをどうやって見つければよいのか。
ここから古谷さんはどうやってエコ・フレンドリー社を導いていくのか?
それは次回までのお楽しみに。
コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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