株式会社オリナス: プレゼンテーション物語 第六話 プレゼンテーションのヒント
株式会社オリナス TOP > プレゼンテーション物語 >プレゼンテーション物語 第六話 プレゼンテーションのヒント
登場人物
浜田部長 :エコ・フレンドリー社の営業部長 柔和な性格
清水課長 :エコ・フレンドリー社の営業課長 物事をスパスパ切るのが得意
大野さん :エコ・フレンドリー社の総務女性 不安性な性格
河野くん :エコ・フレンドリー社の営業担当 広報の腕はピカ一なのだが…
古谷さん :プレゼンテーションアドバイザー 穏和な中にも厳しい言葉が特徴
エコ・フレンドリー社の展示ブースに現れた、プレゼンテーションアドバイザーの古谷さん。
バッグからアメを取り出し、話を進めていくうちにそれを進んで口に入れてしまった浜田
部長、清水課長、そして河野君。
古谷さんいわく、アメを口にするまでの会話にプレゼンテーションのヒントが隠されている
というのだが、それはいったい何なのだろうか?
古谷さん 「私がアメを取り出してから、皆さんにお伝えしたことを一つ一つ解説してい
きましょう。」
清水課長 「お、お願いします。」
古谷さん 「まず最初に、私がアメを取り出して言った言葉。
これは『おいしいですよ。お一つどうですか?』でしたよね。」
浜田部長 「えぇ。それは先ほどもそういいましたよね。
でもそれだけだと我々はアメを口にしようとはしなかった。」
古谷さん 「そう。『この商品は良いですよ。』と押してみたところで、相手にとってはただ
の押し売りにしか聞こえませんからね。」
河野くん 「確かにそうですけど。
でも、商品の良い点をPRしないと誰も振り向いてはくれないんじゃないです
か?」
古谷さん 「しかし、相手がそれを欲しがっていなければ?」
河野くん 「うっ、確かにそうですけど……
でも、どうやったら欲しがってくれるのですか?」
古谷さん 「最初に私のアメを口にしたのはあなたでしたよね。」
河野くん 「はい。河野といいます。」
古谷さん 「河野さんはどうしてアメを口にしようと思ったのですか?」
河野くん 「それは、古谷さんが私と同じ思いをしていたからです。
市販ののどアメだと今ひとつ物足りないっていうところで。
でも、このアメだとそうじゃないって古谷さんがおっしゃるから。」
古谷さん 「ほら、河野さんの『欲しい』という気持ちが引き出されたでしょ。
『欲しい。』という気持ちを引き出すには、まず相手が現在何に困っている
のかをつかみ取る必要があるのです。
河野さんは私と同じように、市販ののど飴に対しての不満を持っていた。
だから、その後の私の言葉がヒットして、こののど飴の良い点を素直に聞き
入れてくれたのです。」
河野くん 「なるほど。まずは相手の不満点を引き出すことなんですね。」
浜田部長 「でも、私はそれだけでは手を出さなかったですよ。」
古谷さん 「では、あなたは……」
浜田部長 「あ、部長の浜田と申します。」
古谷さん 「では浜田部長、そのときどんな情報が欲しいと思ったのですか?」
浜田部長 「いくら効果があっても、中身がわからないと口にはしたくなかったですからね。
仮にこのアメが添加物をたくさん含んでいるものだったら、私は口にはしませ
んでしたよ。
でも、中身は健康に良い成分だと聞いて、これなら大丈夫と思いました。」
古谷さん 「そうなんです。
いくら不満点を解決できると言っても、怪しいものには手を出したくはない
ですよね。
そこを安心させてあげるためにも、この商品はどんなものであるか、といった
詳細の説明、商品の特徴が次に必要なのです。」
浜田部長 「なるほど、確かにその通りだ。」
清水課長 「でも、私はまだそれだけでは不十分でした。」
古谷さん 「そうでしたよね。えっと、お名前は……」
清水課長 「課長の清水と申します。」
古谷さん 「では清水さんは、自分が私に何を質問したか、覚えていますか?」
清水課長 「はい。それだけいいものだったら高いのではないかと質問しました。」
古谷さん 「それに対して、私は『20個で250円です。』とお答えしました。
そのとき、どんな気持ちになりましたか?」
清水課長 「えぇ。それなら高いものじゃないから、遠慮無く口にできると思いました。」
古谷さん 「それともう一つ質問されましたよね?
確かどこで手に入れられるか、と。」
清水課長 「はい。
そんなに良いものでも手に入れるために費用がかかるんだったら、あまり
意味はないかなと思いまして。
でも、インターネットで販売もしてくれるのだったら手軽に手に入れられるん
じゃないかと感じました。」
古谷さん 「それで安心して口に入れることができた。
そうではないですか?」
清水課長 「はい、その通りです。」
古谷さん 「これもプレゼンテーションの重要ポイントです。
その品物を手にしたくても、とても高価で手に入れられなかったり、購入する
のに手間がかかってしまうと購入意識は低くなってしまいます。
しかし、それが手が届くものだったり、簡単に手に入るものだということがわ
かると、『どれ、使ってみようかな。』という気になるのです。」
古谷さんの一連の説明に思わずうなずく三人。
ここで河野くんがこんな質問を投げかけてきました。
河野くん 「では、古谷さんは今の要素がこのブースには無いと判断されたのですか。」
古谷さん 「残念ながらその通りです。
二番目にお伝えした商品の詳細説明や特徴はしっかりと掲げてあります。
ですが、相手のニーズを引き出すための不満点の提案や、これをどうやった
ら手に入れられるか、といったものが一切無い。
特につかみとなる不満点の提案は重要です。」
清水課長 「あ、そうか。
昨日私がいろいろ見て回ったブースで思わず立ち止まったものの中に
『今の工期では長くはありませんか?』とか
『それは環境を汚しているのでは?』
とかいったものがあったな。
我が社の製品も、工期短縮と環境問題についてのことを取り扱っていたの
で、つい目がいってしまった。」
古谷さん 「いいところに気がつきましたね。
まずはどうやってお客様の目をこちらによせるか。
これがプレゼンテーションには欠かせないものなのです。」
古谷さんは差し出されたお茶を一口流し込んだ。
ここで浜田部長は少し考え込んで、古谷さんにこうお願いをした。
浜田部長 「古谷さん、もしよかったら我が社のプレゼンテーションについて相談に乗って
いただけないでしょうか?
もちろん、コンサルタントとして迎え入れるつもりです。
ぜひとも我が社に力を貸してください。
よろしくお願いします。」
<続く>
●今回のポイント
1. 興味を持たせるには、現状の不満点をあおり、解決策として商品を提示する
2. 相手が興味を持った段階で、商品の詳細を説明する
3. その商品がお客様にとって手の届くところにあることを説明する
こうしてエコ・フレンドリー社に正式に迎え入れられることとなった、プレゼンテーション
アドバイザーの古谷さん。
次回からは古谷さんからのいろいろなアドバイスが飛び出しますよ!
それでは次回までのお楽しみに。
コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
お問い合わせはこちら コーチ ユーアンドミー
---------------------------------------------------------------------------------------------------------
■◆◇経営コンサルティング&プレゼンテーション オリナス 谷口行利へのお問合せは、
こちらへどうぞ!⇒”各種お問い合わせ&お申込み”
■◇◆経営コンサルティング&プレゼンテーション オリナスが編集発行するメルマガ
「織り成す」のお申し込みはこちらからどうぞ!⇒”「織り成す」メールマガジンお申し込み”