株式会社オリナス: プレゼンテーション物語 第二話 ひとりよがりのプレゼンテーション
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環境整備を売り物にしているエコ・フレンドリー社。
親会社のエコロジカルサービスから、突然取引自由化の通達が。
今まで親会社からのみの受注でやってきたため、商品プレゼンテーションのノウハウは
全くない。
【登場人物】
平泉社長:エコ・フレンドリー社の社長 ワンマン経営の傾向がある
浜田部長:エコ・フレンドリー社の営業部長 柔和な性格
清水課長:エコ・フレンドリー社の営業課長 物事をスパスパ切るのが得意
大野さん:エコ・フレンドリー社の総務女性 不安性な性格
河野くん:エコ・フレンドリー社の営業担当 広報の腕はピカ一なのだが…
浜田部長はこのことを社長へ報告に行ったのですが…
浜田部長 「…ということでございまして」
平泉社長 「バカモン!おまえ達はそれで何もせずに帰ってきたというのかっ!」
浜田部長 「え、あ、いや…」
平泉社長 「まったく。
しかしこれから独自に我が社の製品を売らないといけないのか…」
浜田部長 「それについてですが、今現在我が社の製品をPRできるようなツールを
持ち合わせておりません。
商品PRのためのパンフレットなどを作成しないといけないのではない
かと思っているのですが」
平泉社長 「そうだな。では早速それから取りかかってくれ」
浜田部長 「わかりました」
ということで、急遽製品パンフレットを作成することになったのですが…
浜田部長 「…ということだ。
河野くん、君がやりたがっていたことだからこの件は君に一任する。」
河野くん 「はい。わかりました」
清水課長 「ぶ、部長。ちょっと待って下さい。
確かにパンフレットをつくるのも大事ですが、我が社に足りないのは
営業ノウハウです。
その部分も強化しないといけないのではないでしょうか?」
浜田部長 「う~ん、そう言われればそうなのだが…」
清水課長 「そこでですね、この営業セミナーを受講させて欲しいのですが。
まず営業の基本をしっかりと学びなおしてきますよ」
浜田部長 「よし、わかった」
河野くん 「だったら私もプレゼンテーションセミナーを受講させて下さい。
ちょうど行きたかったのがあるんですよ」
浜田部長 「そんなの、受講する必要があるのかね?
パンフレットなんて印刷屋のデザイナーに任せればいいだろう。
君はすぐに印刷屋を手配して、パンフレット作成に取りかかって
くれないか」
河野くん 「ちぇっ。わかりましたよ」
こうして始まったパンフレット作成。
しかし河野くんの不満は募るばかりです。
河野くん 「まったく、パンフレットなんて印刷屋に任せておけばいいって感じ
で聞く耳もたねぇんだから」
大野さん 「まぁそう言わないの。
ウチの会社はそんなにたくさんの予算はないんだから」
河野くん 「だったらなんで清水課長は営業セミナーに行けるんだよ」
大野さん 「だって、ウチの会社じゃまともに営業できる人っていないじゃない」
河野くん 「だからこそ、営業ツールであるパンフレットをきちんとつくれば、
営業だって楽になるってもんじゃないのかよ」
大野さん 「まぁそうだけど…
ところでどの印刷屋を呼ぶか決めたの?」
河野くん 「あぁ。とりあえずこのあたりで一番大きな『平成印刷』に決めたよ。
規模がでかいからデザイナーもたくさんいるだろうしね」
大野さん 「わかったわ。じゃぁ私も打合せに同席させてもらってもいい?」
河野くん 「え、まぁいいけど」
こうして印刷屋を呼んでパンフレット作成業務に取りかかった河野くん。
大野さんも交えて打合せをすることになりました。
印刷屋 「御社の製品についてはわかりました。
ではこの商品の一番の売りってなんでしょうか?」
河野くん 「え、売り、ですか?」
印刷屋 「えぇ。ただ商品を羅列したパンフレットだとインパクトがありませ
んからね。
何らかのキャッチコピーを付けたいのですが」
河野くん 「そ、そうですね…」
大野さん 「環境に優しいってことじゃないの?
今までの商品よりも優れているのってそこじゃない」
印刷屋 「環境に優しい、ですか。なんだかインパクトが足りませんねぇ…」
河野くん 「そのあたりはそちらで何とか決めて頂けないでしょうか。
とりあえず商品サンプルと機能説明書はお渡ししますので」
印刷屋 「丸投げされても困るんですよねぇ。
仕方ない。とりあえずデザイナーと相談して一時案をつくってきま
すので、その時点で再度打合せをしましょう」
河野くん 「わかりました。よろしくお願いします」
大野さん 「あ、パンフレットは読んでいて楽しいのにして欲しいな。
ほら、カタログショッピングみたいにワクワクするヤツ。
あんなのがいいわ」
印刷屋 「カタログショッピング、ですか…」
河野くん 「おいおい、そんなパンフレットでいいのかよ」
大野さん 「何いってんのよ。
他社と差別化するためにも、そのくらい大胆なことやった方がいい
に決まってるじゃないの」
印刷屋 「わかりました。そのセンでとりあえず進めてみます」
河野くん 「よろしくお願いします」
とりあえず印刷屋との打合せを終えた河野くん。
しかし不安な気持ちは隠せません。
一体どんなパンフレットができあがるのでしょうか?
そして営業セミナーに行った清水課長は、どんな営業方法を習ってくるので
しょうか?
<続く>
●今回のポイント
1. 見せることと売ることを分けて考えてはいないか?
2. 何を訴えたいのかがわからずに、パンフレットを作成していないか?
3. 見せるものは制作会社が作るもの、そう思ってはいないか?
さて、エコ・フレンドリー社はこの状況をどのように打破するのでしょうか?
それは次回のお楽しみです。
コーチ ユーアンドミー 古賀 ひろのり(オリナスパートナー)
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